文句が多くてキレやすい夫と共に、私はだましだまし20年以上結婚生活を過ごしてきました。
2020年の4月に新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言が発令されて以降、夫はリモートワークによる在宅勤務となり、ほぼ毎日自宅で過ごすようになりました。
夫が出社するのは月に数日程度となり、定期券も会社の指示により購入はストップしています。
私は週に数日パートに出ますが、ほぼ専業主婦です。外出自粛傾向の中、夫婦で家にいる時間が圧倒的に長くなりました。
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家での過ごし方にも変化が… |
料理や食材の買い出しが好きな夫が家事をやってくれるのは非常に助かるのですが、いろいろ圧をかけられるのでストレスも多いです。
コロナ禍おうち時間のストレス
夫はやるべき事は先にやってしまわないと気が済まない性格です。
何をするにもこだわりが強く、掃除機をかけるのが朝8時半だったり、イスをテーブルの上に置くやり方だったり、家庭ゴミの収集日の前日を掃除機の日に決めていたり、夫独自のルールがあるので私はあまり手を出さないようになりました。
私が手を出しにくいのと、せっかちな夫が先にやってしまうので、結果的に夫の家事の負荷が増えていきました。
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本当は定年後に犬を飼う予定でした |
ただ「オレばかり家事をしてオレだけ大変」という風に夫が不機嫌になってくるので、様子を見ながら家事の分担のバランスを取るようにしています。
何でも先まわりする夫がいろいろやってくれて助かる半面、夫のやり方や夫のペースに合わせなければならないので、私はストレスも感じています。
夫婦が長時間、家の中で顔を付き合わせる日が多くなりました。家にいるのに自由がなく、きゅうくつです。
私に離婚を意識させた夫の行動
熟年離婚に明確な定義はないものの、結婚生活20年以上の夫婦の離婚は熟年離婚に当てはまるそうです。
なぜ今さら、私が離婚を本気で考え始めたのか?
それは大きめの夫婦ケンカをした翌日に夫がやった行為に恐怖を感じたからです。
「この人は何をするかわからない、恐ろしい人なのかも…ここまでひどい人だとは思わなかった(失望)」
夫の報復措置とも言える行動が私に離婚を意識させたのです。
キレた夫の報復措置とは
外出先でケンカをしたのですが、夫は激しくキレて自分一人で車で帰宅しました。歩いても15分程度の距離なので、私は仕方なく徒歩で帰宅しました。
帰宅すると、まず私の布団類が寝室から出されて隣の部屋に置いてありました。なぜかエアコンとガスヒーターのコンセントが抜かれていました。
この日は子供の嫌がらせみたいな夫の意味不明な行動に、少しだけ笑える自分がいました。
夫は目と全身から怒りをギラギラと出していたので、私も娘もなるべくかかわらないようにしていました。
夫婦ゲンカをした日の終日、夫はほとんど寝室に閉じこもっていたので昼食も夕食も食事はトレーにのせて部屋の前に置いて声をかけて離れました。
夫のただならぬ雰囲気が恐ろしくて、トイレや洗面所など家の中ではち合わせしないように、私も娘も夫と行動が重ならないように注意して過ごしました。
夫だけが一人、静かな怒りの炎を燃やし続けて、翌日、ケンカの報復措置を実行しました。
夫がおこなった嫌がらせの内容はこちらの記事にあります。
在宅時間が増えた結果
夫のリモートワーク、在宅勤務の長期化により、うちの場合はまるで定年後の生活が10年早くやってきたような状態になりました。
自由時間が増えるという非常に恵まれた状況で、夫は趣味である卓球に多くの時間をあてるようになりました。
夫は何でも徹底的にやりたいタイプで、卓球も4年程前に初心者から始めて今では毎日素振りをする熱の入れようです。
夫婦共通の趣味が強要に変化
夫婦二人で趣味と運動を兼ねて、毎週休みの日に卓球をやるようになりました。
レクリエーションのいっかんで卓球をやっているだけなのに、徐々にこだわりの強い夫のエゴが強くなっていきました。
私の見立てでは、夫は何かしら性格上の気質で、何かをやり始めたらトコトン取り組み、続けないと気が済まない性質を持っています。
一生懸命にひたすらやり続けるのは良い事なんですが、それは自分の範疇(はんちゅう)でやっていればの話です。
卓球は一人ではできないので、夫が私に自分のやり方やペースを強要してくるようになりました。
態度が悪い夫にストレス大
夫の希望で、私は毎週の土日、1日2時間半以上、必ず卓球をしなければならなくなりました。たまに用事がある時は免除してくれますが、基本的には卓球優先の空気です。
施設の利用開始時間前に着くように家を出て、水飲み休憩以外はみっちりプレイします。私がトイレに行くと言うと夫は嫌な顔をするので、急いで用を足してコートに戻ります。
4年ほど夫婦二人の卓球練習は続いていました。
目的別の練習も行う中で、私のボールコントロールが悪いと夫が怒りだす場面も多くなっていました。
夫:「ちゃんと、やってくれよ」「こんなんじゃ練習にならない」
私からすれば、夫の卓球の腕前もまだ発展途上で、ボールのコースが狙った位置に定まらないのはお互い様だと思っています。
私が上手に返球しないと夫が怒り出すのですが、わざとやっているわけでも意地悪しているわけでもなく、私なりに一生懸命やっているのでどうしようもないです。
私は夫に文句を言われて黙っていたわけではなく、怒って言い返す場面も度々ありました。
私:「わざとじゃないし、どうすればいいわけ?」
「相手のせいにしてないで、自分が動いて打てばいいでしょ!」
「下手なのはお互い様でしょ。自分が思っているほど、うまくないよ」
「嫌なら他の人とやってくれる?」
コロナ前もけっこうな頻度で、卓球中に夫婦で言い合いになり、市の体育施設内の雰囲気を悪くして周りの人たちに迷惑をかけていました。
私は運動や卓球が好きですが、夫と二人で卓球をするのにストレスを感じ、苦痛になっていきました。
夫の強要から逃れるために
私は夫と夫婦二人で卓球をするのがとにかく嫌になり、機会があれば周りの人に声をかけて自分の代わりに夫の卓球相手をしてくれる人を探しました。
私の声掛けの努力のかいあって、夫と卓球をしてくれる人が数人みつかり、1年ほど前から私抜きで夫が卓球に出掛けるようになりました。
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実は奥深いスポーツである卓球 |
夫が妻の領域に介入してくる
コロナの影響でリモートワークが始まり、在宅勤務になってから夫は、自由になる時間が増えてさらに卓球に打ち込むようになりました。
自宅での素振りはもちろん、夫は毎日でも卓球をやりたいみたいです。
夫は市の施設の空き状況を確認しては予約を入れてしまうので、夫婦で週2ペースでみっちり卓球をやるハメになります。
夫は知り合いと週3ペースで卓球をしていますが、足りないらしく私が参加しているチームにまで介入してきます。
大きめの夫婦ゲンカ
2週間後に試合を控えたある日、夫婦で卓球の練習をしていた時の事です。
私は試合を意識して、今日の練習中はすべてバックハンドでサーブを出したいと夫に伝えた上で、ひたすらバックハンドサービスを出していました。
ところが私のその行動によって、夫はルーティーンの練習がうまくいかずにイライラしてきました。
夫は試合に出ないので、試合を控えているのは私だけです。普段なら夫を優先して基本練習を行っていますが、試合前なので今日くらいは私の希望を少し通しても許されるかなと思っていました。
夫はルーティーンを好みます。いつも決まった順番で決まった練習メニューをこなします。
その日も順番通りに基礎練習を始めましたが、私はフォアではなく、強化したいバックハンドサーブを出し続けました。
その結果、返球の難易度があがり、夫はボールを打ち返しづらくなったみたいです。
しばらくして夫がキレました。
夫:「こんなんじゃ練習にならねえな」
私:「あなたは試合に出ないんでしょ。私は試合に向けた練習をしたいんだけど」
夫:「ちゃんと、やってくれよ(怒)」「相手のことを考えて返球しろよ」
ルーティーンから外れた練習に不満を持った夫の機嫌が悪くなり、悪態をついてきます。
雰囲気がものすごく悪いのと、私が朝に紅茶を飲み過ぎたせいで、私は夫のいる卓球場を離れて3回トイレに行きました。
ついに夫が激しくキレました。
夫:「ふざけるなっ!3回もトイレに行くなよ!失礼だろ!」
私:「空気悪いし…そもそも人間なんだからしょうがないよね」
夫:「さっきから我慢してればいい気になりやがって、これじゃあオレの練習にならないだろ!」
私:「私じゃ練習にならないって言うなら他の人とやって!私もあなたと卓球やりたくないから、もう施設の予約しないでね」
強要を拒んだ後が厄介だった
ようやく私は夫にハッキリNO!と言えましたが、夫がすごい形相で私をにらみつけています。
卓球場は貸し切りなので夫婦二人だけの空間ですが、換気のために入口の扉が開いています。体育室と受付の窓口はそんなに離れていません。
キレた夫が思いつくままに罵詈雑言(ばりぞうごん)を吐き始めました。
内容としては、オレが稼いで、しかも料理や掃除、犬の散歩までやって全部オレのおかげ。お前は料理もまずいし、パソコン(ブログ)やってるだけ。
少しはオレの卓球に付き合ってくれてもバチはあたらない。もし今後オレと卓球をやらないと言うのであれば、オレは家の事はもう一切やらない。
私は卓球と家のことは別問題だと話し、脅したり、強要したりしないでほしいと夫に伝えました。
夫の怒りはおさまりません。
夫:「お前がそういう態度に出るならオレにも考えがある…もう、わかった。もういい帰る」
これまでも夫ともめると、「もう○○しない」とか「もう○○の事は知らない」などと言って私や娘を脅してきました。
私は、この状態で帰宅すると後々かなり面倒な事になりそうで不安になり「このまま帰ると、ろくな事にならないから、いいよ。やろう」と夫に告げました。
夫は私をにらみつけ、カバンや脚立を蹴飛ばし、予約の申込用紙を破り捨て、あと片付けもせずに、私一人をその場に残して車で帰宅しました。
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蹴られて凹んだクリーナーの缶 |
私は一人で床のモップと掃除機をかけました。一人の力では卓球台をたためないので、受付の係の方にお願いして一緒にたたむのを手伝ってもらいました。
そうして私は今後の不安と情けない気持ちを抱えながら、歩いて帰宅しました。