2022年9月14日更新
私は自分の夫がアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)であろうと認識した時には、すでに結婚して20年が経過していました。
最近では「大人の発達障害」という言葉を耳にする機会も増えました。
経験者として、結婚する前に「交際相手にアスペルガー症候群の傾向がないか」を確認することをオススメ致します。
確認と言っても、アスペルガー症候群の特性が軽度な人もいますし、専門家でも判断が難しいデリケートな問題です。
パートナーの行動パターンからある程度、分析することはできるので思い当たる節がないか?チェックしてみてください。
特性による行動パターンが出現します |
例えアスペルガー症候群であったとしても、好きだから受け入れるという人もいるでしょう…
確実に言えるのは「アスペルガー症候群のパートナーを持つと本当に気苦労がたえない」ということです。
特性による考え方や行動パターンに振り回されることになる生活を覚悟してください。
行動から判断する
思い起こせば、アスペルガー症候群の特性は行動の節々に現れていました。私の夫のエピソードを紹介していきます。
アスペルガー症候群のタイプによって、特性や行動、傾向がことなります。
私の夫は「尊大型」の特徴が強いです。尊大型の例として参考にしてくださいね。
同じことを繰り返す
夫を見ていると、経験談や昔あった出来事の思い出など「同じ話」をすることが多いです。
決して認知症の症状のように1日や数日といった短い周期で同じ話を繰り返すわけではないのですが、「この話、前も聞いたな」ということが多いです。
夫の友人も言っていましたが、夫はけっこう「同じ話」をします。
「学生の頃、山小屋で住み込みのアルバイトをした時に3日目に鼻血が出た…」
「中学校のマラソン大会で最後にごぼう抜きして5位になった…」
毎週とかではなく数ヶ月とか数年に1度の頻度かもしれませんが、「また同じ話だ」となったら要注意です。
いつも同じ服を着ている
交際中の頃、毎週末会うたびに彼が同じ服を着ているのに違和感を覚えました。
もう春なのにしつこくセーターを着てくる彼の季節感のなさに嫌気がさして、思わず「今日、服を買いに行こうか」と急な提案をしたら彼が不機嫌になったのを覚えています。
もちろん1年中セーターを着ているわけではありませんが、ある程度服装がパターン化されていて、同じ服を好んで着ることが多いです。
同じものを好んで食べる
アスペルガー症候群の人は繰り返し同じ行動を取ることで安心感をえているようです。
食べ物に関しても同じものを食べ続ける傾向があります。
実例をあげてみます。
「ピザポテト と メロンオレにハマって、ずっと食べ続けていた時がある」
「ファミレスでいつも同じメニューを頼んでしまう」
「朝食は毎回食パンに卵フィリングをのせて食べる」
タマゴフィリングは定番 |
誰にでもあることに思えますが、アスペルガー症候群の人の場合は執拗(しつよう)に繰り返すところがポイントです。
姿勢や力加減がおかしい
アスペルガー症候群に関する本の記述にもありましたが「姿勢が悪い」傾向があります。
うちの夫も例に違わず猫背です。立っている時も座っている時も前かがみで、姿勢を注意してもいっこうに改善しません。
「力加減がおかしい」と気付いたのは、夫の使う歯ブラシがすぐにダメになってしまうのを毎回目にするからです。
自分の周りに夫の歯ブラシほど、毛が開いてしまうのを見たことがありません。
見るに耐えないくらい歯ブラシの毛先が開いているので、新しい物に交換するのですが数日でダメになってしまいます。
ハミガキの力の入れ過ぎがあきらかなので、「力の入れ過ぎは歯茎にも良くないよ」と夫に伝えるのですが状況は変わりません。
ちなみに歯ブラシで、力を入れ過ぎると「カチッ」と音がする商品を購入し夫に渡したところ、みがき始めからずっとカチカチ音が出続けていました。
終始カチカチいっていましたがそのうち音がしなくなりました。夫の力加減が改善したわけではなく力負けした商品の機能が破綻(はたん)したのでした。
【合わせて読みたい】
発達障害の特性をふまえて 夫婦関係を良くするには
ルーティンと文句が多いアスペ夫と暮らす私の悩み+対処法
https://airycozy.blogspot.com/2021/10/nayami.html
自閉症(アスペルガー)について タイプ・診断・解説からわかる事
https://airycozy.blogspot.com/2021/11/autism.html
アスペルガー症候群の特徴と傾向をふまえた付き合い方
https://airycozy.blogspot.com/2021/12/asd-trend.html
カサンドラのつどい 妻の気持ちが軽くなるための場所
https://airycozy.blogspot.com/2022/01/cassandra-meeting.html
アクシデントに対応できない
アスペルガー症候群の人は「急な予定変更」、「物の管理」、「怒りや不満を自己完結」をすることが特に苦手のようです。
心配性なので事前に下調べをして準備して行動しています。ところがアクシデントで予定通りに物事が進まない事態になるとパニックを起こします。
計画性があり、全般的にきめ細やかな行動を取るのですが、なぜか「あれがない。あれはどこ?」という風に身の回りの物の所在がわからなくなることが多いです。
何らかの出来事に遭遇(そうぐう)すると、不安や怒りの感情を自分でコントロールすることが難しく、周りの人を巻き込まずにはいられません。
スマホをなくしたエピソード
うちの夫のエピソードを紹介します。家族旅行中に夫が携帯電話をどこ置いたのかわからなくなって大騒ぎしたことがありました。
結局、マイカーの助手席に夫が無造作に置いた携帯電話が滑り落ちて床の見えにくいスペースに隠れていました。
車の運転中に携帯電話が見当たらないことに気づいた夫が「どこにやったんだ!早く探せ!」と私に命令します。
私も娘も車の中をあちこち探して、電話をかけて呼び出し音が聞こえないか試みますが、終始夫がキレて怒鳴っていて、こちらはあせるばかりで携帯電話が見つかりません。
本当は車を停車してもらって、落ち着いて探したいのに夫がずっとうるさいです。
「今日立ち寄った所に電話をかけて確認して!早く!」
私は身の回りをちゃんと確認してからじゃないと先方に迷惑がかかるから電話したくないんです。
「何をモタモタしてるんだ早く、電話しろ!」
私は渋々、電話をかけて確認するも見当たらないとの返答でした。
「見つからないのか?もういい。自分で探す」
ようやく夫は運転中の車を停車させました。
私は今一度、夫の携帯電話をコールしました。すると走行中は走行音で聞こえなかった着信音が聞こえてきました。
いち早く気がついた娘が音のする助手席の床下へ手を伸ばして、夫の携帯電話を発見しました。
誰でも物をなくすことはありますが、自分が悪いのに周りにキレて文句や命令をし続けるところがタチが悪いです。
夫の自分勝手な言動に妻の私は心底腹立たしいですし、娘も父親のことが嫌いになります。
不注意(物をなくす)やキレる(衝動性)は発達障害の脳機能のかたよりが起因しているとわかっていても、周りがこうむるストレスは大きいです。
まとめ
アスペルガー症候群の特性の有無を見分けるポイント
- 同じ話をする 同じものを好んで食べる
- 繰り返しの行動(ルーティン)がある
- 姿勢が悪い
- 力加減が苦手(ハミガキ スポーツ等)
- 物をなくす
- 不安不満を口に出さずにはいられない
- アクシデントで取り乱しやすい
- 友達が少ない(対人コミュニケーションが異質)
- 音や光に敏感
※発達障害のタイプや軽度重度は人によって異なるので、判断材料の参考にしてください。