私は夫がアスペルガー症候群なのでは?と気づいてから、市の図書館の蔵書検索・予約をして借りてきては読んでいます。発達障害やアスペルガー症候群に関する本をたくさん読んで、理解を深めていきたいです。
ASD(自閉症スペクトラム)は、タイプがわかれていたり、混ざっていたり、特性の現れ方にも個人差があります。
なのでアスペルガー症候群に関する本を読んでいて「そう。それ!」と共感する時と「うちは違う…」と相違を感じて、イマイチしっくりこない時もあります。
発達障害・アスペルガーを知るためにオススメの本
大人の発達障害[ASD・ADHD]シーン別解決ブック 司馬理英子著 主婦の友社
著者は発達障害専門のクリニックである「司馬クリニック」の院長で4人のお子さんがいらっしゃいます。
マンガをまじえてシーン別項目別にわかりやすく解説されています。専門医で女性という立場から、発達障害に起因する困った場面や気持ちをわかりやすく表現してくれています。
実際の日常や夫婦間において直面するひとコマが描かれており、「そうそうウチもこれで困っている…同じ状況だ」とわかりました。
(特に気になったページを備忘録として記しておきます。P66,90,98,108,112,120)
悩みはASDの夫の態度
長年抱えていた私の悩みは、まさにコレ!夫特有の態度や考え方でした。
“引用開始
ASDの人は自分のやり方、考え方が正しいと思っていて、人にはそれぞれ考えがあるということがわかりにくく、またそれを認めません。
自分のやり方を押し付けたり、相手のやり方一つひとつ文句をつけたりしがちです。
「自分がされることには傷つきやすいのに、同じことを人にしていて平気だなんて」と普通の人は不思議に思います。
しかし、ASDの人にとっては、立場を替えて考えるのは、とても難しいことなのです。
引用終了”
私は長年、夫の自己中心的とも言える態度や考え方に疑問を抱いてきました。
私の意見を伝えて夫と衝突したり、少しは夫に譲歩してもらったり、私が我慢したりして今までやり過ごしてきました。
不安感が強く否定しやすい
暮らしの中で、新しい物事を取り入れる際に度々、夫を納得させるのに苦労してきました。
初めは必ず夫が難色を示すのですが、私が頼んだり、時には強引に導入した結果、これは良かったとなるパターンが多いです。
特性を認めて改善してほしい点
- 物事や気持ちを自己完結できずに人を巻き込む
夫の場合、目の前で起こる物事に対する自分の感情を自分で消化するのが苦手です。特に嫌な目にあうと受け入れるのが難しいようです。
自分だけでは気持ちをコントロールできないので誰かに聞いてもらうことで、不安感をおさえているように見えます。
- 物事の想像が苦手で不安感が強い
アスペルガー症候群の人は想像力で補いながら、ものごとの全体像をつかむことが苦手です。
定型発達の人(アスペルガー症候群ではない人)が相手だとスムーズに進む話も、夫の場合は細かいことをイチイチ確認してきます。
話が伝わらないしケンカになりやすい |
まるで取り調べ官のように厳しい口調で詰問(きつもん)してくるので、こちらもイライラしてきます。1から10まで確認して自分が納得できないと話が進まないので大変です。
複雑な内容の話をする時は、やり取りがヒートアップしてケンカになることが多いです。
- 相手に構わず、見たこと思ったことを口にする
「このリンゴ、小さい、色が悪い…」 「タオルがビショビショ」 「奥のコップが出しにくい」
良好な関係を保つのに大事な点
- 自分の考えが正しいと思い、相手を否定する。反論されるとキレやすい
20年以上、アスペルガー症候群と思われる夫と夫婦生活をともにしてきた私が、もっとも苦痛に感じているのは夫が自己中でキレやすいところです。
どの夫婦にも悩みはあるけれど… |
しかも、長年アスペルガー症候群のことは知らないで過ごしてきたので、妻の私にとって「夫は意味不明な人であり、性格的に尊敬できないところがある人」でした。
私がずっと抱えていた苦しみと、声を大にして言いたかったことは、著者で精神科医の司馬理英子さんがハッキリ述べてくれました。
以下に引用する3つの内容について、アスペルガー症候群の人には心にとめておいてほしいです。
相手の話にすぐ怒ったり、反論したり、せかしたり、相手の意見を切り捨てずに聞きましょう。
自分のこだわりは他の人にとっては大事なことではないという事実を受け入れる。
時間に対するこだわりを家族に求めると、家族の生活にひどく干渉することになります。
人を巻き込むこだわりには要注意です。一つ屋根の下に住む家族にも、それぞれ考えや自由である権利があるのです。
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私たちのこれから
夫に発達障害があるのでは?と気づく前ですが、夫のこだわりや考えを強要されて、私は離婚を考えました。個人の権利や自由を干渉されたと感じたからです。
例え、夫に発達障害があったとしても個人の自由を奪うことは許されないと思いますが、生まれつきの障害に起因することで仕方ない部分もあります。
アスペルガー症候群に気がつかないまま今に至る夫と、私と娘がより良く過ごすための、これからについて考えていきたいです。
今回はアスペルガー症候群(ASD自閉スペクトラム)の夫を持つ妻としての言い分を並べてみました。私の立場の主張だけでは、相手の反発をまねいて状況が改善しないのが難しいところです。
もし、自分や家族、行動をともにする人が「アスペルガー症候群」なのでは?と感じたら複数の本を読むことをオススメします。
ネット記事よりも本の方が情報量がまさる場合が多く、効率的に知識をえられます。