2023年10月28日更新
発達障害は生まれ持ったものであり、出生後に発症するものではありません。年齢を重ねるうちに特性が目立つようになることは、あります。
発達障害と聞くと構えてしまいがちですが、グレーゾーンの(発達障害の傾向がある)人を含めると割合的に決して少なくないことが最近わかってきています。
発達障害の人が身近にいても、実は発達障害であると気付いていないというパターンも少なくないです。
発達障害は複数のタイプに分類されますが、タイプが混在していたり、症状や特性の出方にも強弱があります。
本人ですら自分が発達障害(またはグレーゾーン)であることに気がついていない人も多いです。
または発達障害の傾向があるとわかっていて、診断を受ける人はどれくらいいるでしょうか?
私は夫との間に生じた違和感の正体を探っていくうちに「夫がアスペルガー症候群であろう事実」につきあたりました。
夫に「発達障害を告知」し、段階をえて夫もその事実を認めましたが診断を受けるにはいたっていません。
診断を受けるかどうか決めるのは本人の自由かもしれませんが、「発達障害の特性」について勉強はしてほしいと私は考えています。
アスペルガー症候群の夫を持つ私が何をどう困っているのか?整理していきたいと思います。
困りごと第一位
日常的にささいなことがきっかけで夫がキレて暴言を吐くこと
例えば私が水加減を間違えて、ご飯がやわらかく炊けてしまったので夫が激怒したことがあります。
子供はすぐに「いいよ」と言って許してくれたのに、夫の文句が止まらずに子供もあきれていました。
夫:「米すらまともに炊けないのか!なにひとつ満足にできねえなぁ。なにやらせても本当にダメだな…」
他には、夫が何かを床に落としてしまい後片付けが必要になったような場合でもキレて悪態をつきます。
夫:「落としたのはこんなところに置いておくからだ」
ようするに何かしらトラブルが発生すると、冷静に対応できずキレるという流れになります。
▪イレギュラー対応が苦手、自己で感情をコントロールしにくい
という特性が影響しているようです。
▪怒り(パニック)を静める手段として相手(周り)を攻撃して発散するようです。
困りごと第二位
マイルールを押し付けてくること
アスペルガー症候群の夫にとって日課であるルーティーンが最優先です。
例えば毎朝の筋トレは必ずおこないますし、筋トレ中は時間も空間も邪魔されるのを非常に嫌がります。
夫のルーティーン中には、用事があっても後回しにして部屋に立ち入らないし、話しかけないようにしています。
夫が自分の領域でやっているぶんにはまだマシですが、マイルールを私に押し付けてくると、かなりストレスです。
例えば毎食、食卓に果物が出せるようにストックしておくのがルーティーンになっています。
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果物のストックは欠かせません |
我が家の冷蔵庫には皮をむいてカットしたフルーツがフタ付の容器に入れられて常備されています。リンゴやパイナップル、オレンジなど。
夫はマメな人で、皮をむくのが大変なグレープフルーツやパイナップルなどをすすんでカットしてくれます。
健康的で良い習慣ではありますが、忙しい時や用意できなくて切らしてしまうと「果物切ってないの?」という夫からの圧を感じます。
「絶対に用意しておくべきもの」という暗黙のルールを強要されている感じで窮屈(きゅうくつ)なんです。
こまかくて、とにかく文句や注文が多いのでストレスがたまります。
[夫に決められていること]
▪エアコンはパワーモードを弱にしておくこと
▪在宅時でも窓の施錠は2ヶ所しめること
▪食事までに箸、果物用フォーク、調味料を食卓に出しておくこと
▪22時半までに就寝すること
今、思いつくだけでザッとこんな感じで、言われた通りにしないと注意されます。
困りごと第三位
第三者に対しても怒りをあらわにすること
身内に対してキレるのはしょっちゅうですが、第三者にもキレるのは本当に困ります。
店員またはコールセンター等の担当者とやり取りする場面ってありますよね。
生活する中で商品を購入したり、修理に出したり、イレギュラーな対応を求められるケースも出てきますよね。
誰でも納得いかない対応をされた経験はあると思います。ただ夫の場合、相手に対して怒りをあらわにしたり、過剰な反応をする傾向が強いです。
自分の思い通りにならないと、口調を強めたり相手をおどすような言動を取ることもあります。
怒った夫の姿をそば見ていると、妻として夫を尊敬できないですし、子供もあきれ顔です。
困りごとは特性に由来している
本人の意思と言うよりは、発達障害(アスペルガー症候群)の特性ゆえにある意味仕方がないという分析もできます。
アスペルガー症候群の人は、自分の考えが正しいと信じてゆずらず、感情のコントロールが難しいようです。
アスペルガー症候群 特性や特徴
発達障害の中でも次にあげる特性が困りごとに影響していると言えます。
アスペルガー症候群ゆえに起こりうる特徴的な場面が想定されます。
- コミュニケーション能力の問題→対人、社会的なやり取りが苦手
- 想像力の欠如→物事の全体ではなく局所的にしかとらえられない
- イレギュラーを嫌う→不安が強く、マイナスの事象や感情を自分でコントロールできない
想定される場面
思いがけずマイナスの出来事が発生すると、受け入れることが難しく、相手のせいにしたり、攻撃的な態度を取る
まとめ
発達障害を持つ本人と周りの人が発達障害の特性がどのような問題を引き起こすのか?理解することが大切です。
※私が熟知しているのは夫のケース(アスペルガー症候群 尊大型)であり、受動型などタイプや人によって一概には言えません。発達障害のすべての人に当てはまるわけではありません。