私は自分の部活での経験をもとに「部活が辛いならやめてもいいんです!」という記事をブログで公開しました。
そしてその記事へのアクセスの多さや検索キーワードから、苦しさや悩みを抱えている中学生(高校生)の存在を察しました。
「部活下手 辛い」、「部活下手 やめたい」、「部活 精神的に疲れた」、「部活顧問 辛い」、「部活やめる 迷惑」、「部活やめる 勇気」…そんなキーワードで自分の悩みについて解決策を探している中学生(高校生)はたくさんいます。
実際、中学(高校)における部活動は、時間的にも気持ち的にもかなりのウエイトを占めます。
部活に入らない生徒もいますし、部活に入ったもののうまくいかずに辞めようか迷っている人、親兄弟のからみで辞められない人…とにかく、とても多くのティーンエイジャーが悩んでいる現状があります。
どんな部活でも何かしら嫌な事や大変な事はあります。ここで重要なのが学校という世界は、嫌な事をやり過ごせるのか?余計に苦しむのか?待ち受けている環境が「運」次第という要素を含んでいます。
部活の悩みには、自分で解決できるものと、できないもの(=運次第)があるんです。順番にみていきましょう。
所属する部の方向性は?
あなたが所属する部は、どのような方向性の集団ですか?下記のどちらに近いですか?
- 目標(結果)を優先する集団
- 生徒(プロセス)を優先する集団
日々の練習や個々の生徒を重視する部活であれば、不器用な子も活動しやすいです。
部活の方向性、何を優先する集団なのかは、顧問や先輩、これまでの経緯などで形成されます。部活の方向性や雰囲気によって、日々の部活動の明暗がわかれると言っても過言ではありません。
そうです。新入部員は入部したら従うしかないので、その学校の、その年度の、その種目の部がどんな集団なのかは運としか言いようがありません。
部活を楽しめるかは運次第
部活動をするにあたり、どんな集団なのかという外因的な運と、自分が生まれ持った才能という内因的な運が影響します。
運動神経や音楽のセンス、芸術的才能は、努力もさることながら生れつきの能力がものをいいます。
運が良ければ、青春とも言うべき充実した学校生活が過ごせます。
運が悪ければ、誰からも認めてもらえずに地獄の日々を送ります。
運が良いパターン
- 部活が上手=活動する分野の能力が高い
- 下手でも自分を認めてくれる先生や生徒がいる
運が悪いパターン
- 部活が下手=活動する分野の能力が低い
- 結果重視で成果を出さないと認めてくれる人がいない
運が悪いパターンでダブルパンチだと本当に辛い状況になります。自分を責めてしまいがちですが「あなたのせいではありません!たまたま運が悪かっただけです!」と声を大にして伝えたいです。
上手になりたいよー(心の叫び) |
例えば、楽器の演奏でもバレーボールのプレーでも、上手にできるかどうかはセンス(才能)が大きく影響します。
個々の能力によって、10回の練習でできる様になる人もいれば100回の練習が必要な人もいます。能力は生まれつきの要素が大きいです。自分ではどうにもならない、はっきり言って運ですよね。
個人の努力も大事ですが、残念ながら努力すれば必ず報われるとは限らないのです。
ここで私は練習が努力がムダだと言っている訳ではありません。
一般的な中学校の部活動において、みんな同等に与えられた時間の中での取り組み、姿勢、態度を認めてほしいと言いたいのです。
ズル休みしたり、手抜きして成果を出せないのではなくてちゃんと自分なりにやっている姿を見て、それを認めてほしいだけです。
もしも、不器用で部活で成果を出せなくても、その生徒の態度や姿勢やがんばりを見て認めてくれる人がいたら、まだ救いはあります。部活の顧問の先生が生徒の人となりをわかってくれるのが理想です。
部活内に、下手でも自分をわかってくれる先生や生徒がいれば、活動を続けていけると思います。
ところが運の話に戻ってしまいますが、どんな部(教師・生徒・方向性)に巡り会えるかは、やはり運次第なんですよね。
部活の明暗をわける人の構成
- 部の顧問(先生2~3人)
- 部の先輩
- 部の仲間(同学年、後輩)
- 親、兄弟(強制力がある)
顧問の先生が急に変わる事もある
公立中学校の例ですが、人事異動やその他の理由で部活動の顧問の先生が突然変わるのも珍しくありません。
2~3人の教師が顧問を受け持ちますが、メインとなる先生の方針次第で部活内のメニュー、方向性、雰囲気といったものが一変する場合もあります。
担当教師の考え方によって、楽しい部活が厳しい部活へと変わってしまう危険性、可能性をひめています。
先輩から受け継ぐ習わし
部に脈々と受け継がれてきた習わしや風潮、一つ上の先輩の雰囲気やムードメーカーの存在も部活内の雰囲気に影響します。
部活の仲間
例え、部活の顧問や先輩による圧力があっても、励まし合って気持ちを共有できる仲間がいれば何とかやっていける気がします。
結果第一主義で、目標に掲げた優勝に向かって猛練習をして、もし基準に達しない生徒がいようものなら、お荷物扱いで気持ちに寄り添う仲間がいなかったら辛いとしか言いようがありません。
とあるマーチングバンド部で不器用な子が独りでやり直しを命じられて、静かな涙を流しながら必死に練習していて「それなに泣きなん?」と先輩に責められている姿をテレビ番組で見ました。
映像越しでは個人に寄り添う気持ちがあるようには感じられませんでした。
私も不器用なタイプなので、やりたくても努力だけではどうにもならない、救いもない、苦しい部活についてモヤモヤと考えました。
親兄弟の影響が強い
例えば、親兄弟が○○をやっていたから自分も小さい頃からやっているとか、自分はやりたくないけどやめられないというケースもあります。
野球、サッカー、陸上競技など家族一丸となって取り組んでいたので、自分はやらないという選択肢がなかったという人もいるでしょう。
子供のうちは親兄弟に合わせていたとしても、もし自分がやりたい事が他にみつかったなら折を見て相談するのも一案です。
人生は誰のものでもない、自分のものですから。
部活で青春を過ごしてほしい
全国、日本、世界を目指してがんばる道を選んだ人はともかく、中学校で一般的な部活動をがんばりたい人にはとにかく楽しく励んでほしいと私は考えます。専門家の中にも私と同じ意見が存在します。
もちろんラクして楽しくという意味ではなく、一生懸命エネルギーを注いでもらいたいです。
青春時代は短くてはかない |
人それぞれ持ち合わせた自分の能力と向き合い、磨きをかけながら色々な経験を重ねていってほしいです。失敗、挫折、成功、喜びのすべてが今後の人生の財産になるからです。
自分のペースで部活を楽しみたい
学校や世の中には「陽キャ・陰キャ」、「勝ち組・負け組」など強者と弱者に仕立て上げる風潮があります。
成功体験しかしていない強者には、弱者の気持ちや言い分が理解できない人もいます。
親や先生など、自分の周りの大人がそんな強者ばかりだった場合、子供はがんばっても認めてもらえずに辛い状況に追い込まれてしまうかもしれません。
自分のがんばりを認めてもらえないのは、周りの人に恵まれなかっただけです。運が悪かった、災難としか言いようがありません。
しかし弱い者呼ばわり(扱い)されたあなたは、努力が報われない人の気持ちが痛いほどわかるはずです。あなたは人を認められる大人へと成長することでしょう。
人には得手不得手(えてふえて)があります。
この先、高校(大学)、社会へと進む中で自分の得意分野を開拓して、いつか自分をほめてあげてください。
いつか自分を認めてくれる人がきっと現れます。それまで自分のペースで、好きなもの、情熱を注げるものをみつけていってください。
ここまで読み進めてくれたあなたは「いつかじゃなくて今困っている」と言いたいかもしれません。
自分ではどうにもならない時は周りの友達や家族、先生に相談してみたら解決につながるかもしれません。勇気を出して話をすることで自分に理解を示してくれる人がいるかもしれないし、全然受け入れてもらえないかもしれません。
「かもしれない」の連発になっていますが現実問題、理解者に恵まれるかどうかは運次第なので悩みを解決できるとは残念ながら断言できないのです。
困ったら相談窓口を頼ってみる
困っている場合は、公の相談窓口を頼るのも方法です。
若者からたくさんの悩みをヒアリングしている専門家が相談にのってくれます。
国や非営利団体が開設している窓口なので相談は無料です。
電話による相談窓口
SNSによる相談窓口
匿名での相談もできますし、実名や学校名を告げて相談窓口経由で学校側に対応要請を依頼する事もできます。
未成年者を支えるのが大人の役目なので、組織や国が相談窓口を設けている訳です。
最後にメッセージ
もし中学(高校)では人との出会いや運に恵まれなかったとしても、この先の人生の中で良運良縁はゼロではなく必ず待ち受けているはずです。
ぜひ長い目で、ゆっくり自分の道を彩っていってほしいです。
まだ若いあなたにはわからない事だらけだと思いますが。あなたがあなたらしく部活動、学校生活を過ごせるように応援しています。