うつ症状がある人がリストカットを経験し、この行為によって精神的苦痛が軽減される?ことを知ると繰り返してしまうという危険性があるようです。
自傷行為という悪循環におちいらないように周りの人の注意が必要です。
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やわらかいものには癒す力が |
メンタルを向上させる目的(精神的苦痛の軽減)と言っても、リストカットが常習化してしまうのはさけたいです。
私の娘がリストカットをしてしまう理由と、対策について探っていきます。
リストカットを繰り返す理由
リストカットはなぜ繰り返されるのかを調べてみると「脳内物質 脳内モルヒネ」が分泌されるという複数の記事にたどり着きました。
[参考サイト:日本財団ジャーナル リストカットは「生きる」ため]
https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2023/91367/suicide
ストレスが限界を超える時に脳内モルヒネを出すことで気持ちを落ち着かせるという働きです。
うちの娘のケースでは、思い詰めてリストカットをしてしまった結果偶然にも、重い気持ちがスーッと軽くなるという効果があることを知ってしまったようです。
脳内モルヒネ(β-エンドルフィン)とは?
あまり知られていない「脳内モルヒネ(β-エンドルフィン)」について、脳内物質の正体と因果関係を調べてみました。
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β-エンドルフィンも脳内で働く神経伝達物質の一種で、高揚や鎮痛、抗ストレス作用を担っています。その構造は31個のアミノ酸から成り、異名は脳内で自製される脳内麻薬(または「脳内モルヒネ」)です。有酸素運動によって高めの血圧が下がりやすくなったり正常化したりするのは、β-エンドルフィンが働くからと考えられています。その分泌量は、安静時に比べると運動や負荷がかかったときには約3倍から5倍に増加。このような挙動から、運動後の爽快感や精神的ストレスの解消に大きく貢献すると言われています。
例えば、マラソンなどで苦しい状態が続いたときに快感や陶酔感を覚えるのは、脳内でストレスを軽くするためにβ-エンドルフィンが分泌され、“ランナーズ・ハイ”と呼ばれる現象が起こっているから。そのほか、性行為の際やおいしいものを食べたときにも分泌されるというような背景もあって、これも一種の“幸せホルモン”と呼ばれているのでしょう。
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これらの“幸せホルモン”は、どれか一つが多く分泌すればよいという訳ではなく、全体のバランスが大切です。例えば、オキシトシンは不安や恐怖などネガティブな情報を察知した際にセロトニンの分泌を促し、うつ症状を緩和させるように働きます。一方では、脳で痛みを察知するとオキシトシンがβ-エンドルフィンの分泌を促し、結果的に痛みを抑えるというような作用も。
それぞれの“幸せホルモン”がきちんと分泌され、さらに相関し合って効果的に働くように、バランスのよい食事や自律神経を整えるような生活習慣を心がけましょう。
[引用:https://kunitachi-clinic.com/ 「幸せホルモン(幸福物質)4つ」ドーパミン・セロトニン・オキシト
シン・βエンドルフィンとは?]
”
幸せホルモンと呼ばれるドーパミン、セロトニン、オキシトシンは、多くの人が耳にしたことがある脳内物質ですよね。
β-エンドルフィンはまだあまり聞き慣れない物質ですが、4つの「脳内物質」働きを活用していくことが「うつ」から立ち直るために重要とわかりました。
β-エンドルフィンを出す方法
恋をしたり、おいしいものを食べたり、キラキラした時間を過ごせば「幸せホルモンであるβ-エンドルフィン」が作用するわけですが、それがなかなかできないから困っているわけです。
そして受け身でもβ-エンドルフィンを分泌させる方法がみつかりました。
「鍼灸しんきゅう」治療を受けることで「β-エンドルフィン」の分泌を促すことが可能だと知りました。
“ 鍼灸の効果を実感できる理由として考えられるのが、痛みを抑制する作用です。鍼灸の効果とし鍼灸施術後、神経伝達物質のひとつであるβエンドルフィンが体に放出されます。βエンドルフィンは、痛みを抑える効果をはじめや、免疫力の向上、心地良さを与えるなど、神経に直接作用します。 ”
鍼灸を試しています
科学的な観点からも「鍼灸治療でうつ症状の緩和」が期待できると知りました。
娘のために女性鍼灸師で近隣エリアで施術可能な鍼灸院を探しだしました。
私が選んだ鍼灸院の治療費は初回一万円超で、二回目以降は90分7700円という料金です。
誠実な雰囲気の鍼灸師に、症状が良くなるまでは2週間おきに通うことをすすめられました。
半年後をめどに1ヶ月間隔、さらに良くなれば2ヶ月おきに鍼灸治療を受けると良いとアドバイスされました。
ちなみに費用がかさむので、確定申告で医療費控除の申請をしました。
鍼灸で即解決とまではいきませんが、徐々に一番悪い状況からは抜け出せました。
鍼灸院を訪ねてから1年と3ヶ月が経ちましたが、現在も2ヶ月おきに通っています。
不安感やうつ症状を抱えてはいますが、以前よりも良くなりつつあり、学業やアルバイトも本人なりにがんばっています。
まとめ
鍼灸で幸せホルモンが出せているかは目で見ることができませんが、実際に通院してみて一助になっていると感じます。
大変さを抱えながらも浮きつ沈みつ、本人が学業と生活の課題に取り組んで歳月を過ごし、メンタルは落ち着いてきています。
嫌々ながら学業とアルバイトを続けており、楽しいこと夢中になれるものはまだ見つかっていないようです。
どん底でわらにもすがる…鍼灸治療は一助になりえます。
意外と鍼灸院は数が多く、意識して見渡すと近くに点在しています。
針やお灸に対して恐怖感が多少なりともあるとは思いますが、一回試してみるとそれほど怖いものではないと実感できるでしょう。
鍼灸治療を始めて1年以上が経過し、現在は2ヶ月に1度程度通院して施術を受けています。
鍼灸師または本人に「もう通わなくてOK」と言われる日がきたらご報告いたします。